1000年以上続く伝統行事『聖衆来迎練供養会式』が、本日4月14日午後4時より當麻寺にて行われます。
ご存じでない方もおられると思いますので、簡単にご説明させていただきたいと思います。
行事の中心人物は、天平時代、波乱の人生を生き抜いた中将姫という女性です。
彼女の突出した才能や美貌は、周囲からの嫉み、妬みの対象となり、何度も暗殺される計画を企てられます。
しかし、信仰心の高かった姫は、何度も助けられ救われ、なんとか生き延びます。
姫は24歳の時、出家することを思い立ち、當麻寺を訪れます。
そして26歳の時、「仏がこの世にあるならば目の前に現れたまえ」とひたすら祈念していると、
突然老いた尼僧が目の前に現れ、「蓮の茎の糸で曼荼羅を織るがよい」と命じたのです。
中将姫は、関西各地から蓮を集めて蓮糸を取り、染め、たった一晩で約4m四方の曼荼羅を織り上げました。
その後、771年3月14日、中将姫が29歳の時、生身の阿弥陀如来と二十五菩薩が現れ、西方浄土へと導かれました。
その旅立ちの様子を再現したのが、『聖衆来迎練供養会式』です。
毎年4月14日、二上山の馬の背に夕日が沈む頃、行われます。
中将姫をお迎えに行き、西方浄土へとお連れする観音菩薩さまの役を、弊社社長が務めさせていただきます。
西方浄土に見立てた當麻寺本堂と、現世に見立てた娑婆堂を繋ぐ一本の来迎橋をゆっくりと往復します。
長さは110mあり、約40年程前に設計させて頂きました。
お天気にも恵まれ、今年は規模を縮小することなく本来のスケールでの開催です。
精一杯務めさせて頂きますので、ぜひご観覧いただけたら幸いです。
後日写真をアップさせて頂きたいと思います。